発達相談室アズ

   Be happy as an AS boy/girl.

アズの教材

危険な遊び① 熱気球

このところ、危険な遊びをシリーズで行なっています。

ひとつ目は「熱気球」。
狭いマンションの部屋で上がるビニール袋の気球は、
なかなかの見ものです。

   ①点火!
     
熱気球 点火

   ②熱気球 浮上
     
熱気球 上昇

   ③天井まで届いた!
     
熱気球 成功

 いや〜、何度やってもドキドキします。

 もちろん消化器は用意してありますし、
 火の消し方も学習してから揚げるのですが、
 それでもやっぱりドキドキ。

 じつは、、、、
 ビニール袋が熱で溶けたり
 アルミカップの中の綿が落ちたり
 部屋の温度を下げようとして窓を開けたら、気球が移動してしまったり
 全然揚がらなかったり
 下に敷いたシートが溶けたり、、、

 様々なトラブルが起きるたびに、
 子どもたちと工夫して乗り越えて、
 上手に揚げることができるようになったのです。

 こうやって工夫することは、ものすごく楽しいことです。

 手順どおりできるようになっている生徒たちには
 次は工夫して成功を導き出す楽しさを知ってほしいのです。
 失敗したっていいんだ。
 次に一歩前進できればよいのだから。
 
 

ちょっとお知らせ

音を楽しむことは日々の暮らしに彩りを添えてくれますね。

 アズでも遊んだことがあるかな、ミュージック・メーカー。
 手先があまり器用でなくても、難しい五線譜が読めなくても
 気軽に音を楽しみながら曲を弾くことができます。

31bj13AkGGLアズで使っているミュージック・メーカー



 先日、用事で都内に出かけました。
 青山通りを歩いていたら、
 偶然「ヘルマンハープ」のお店を見かけて、入ってみました。

 原理的には教室にあるものと同じで、
 楽譜を挟み込んで弦をはじく演奏法の楽器です。
 
 ドイツのヘルマン・フェー氏が1987年、
 ダウン症の息子アンドレアスさんのためにヘルマンハープを開発しました。
 きちんとした楽器なんですね。

 今、ヨーロッパや日本でもバリアフリーの活動が広がっているとのことです。
 お店の方が弾いて下さいましたが、チエンバロのような音色でした。

 毎月一、二回入場無料のミニコンサートを開いているとのことですので、
 興味のある方は覗いてみると良いかもしれません。     (田尾)


 
 今月の予定   11月23日(日)  開場13:45
                    開演14:00  (15:00終了予定)
          日本へルマンハープ振興会会員  蒲生好永 蒲生聡子
                                 定員15名
          03-6427-1598  ヘルマンハープ青山店  青山学院大学向かい
                                   渋谷区神宮前5-51-8
                                   ラ・ポルト青山1階

                  
ヘルマンハープPasted Graphic

                             

クックパッド

アズでは、調理や実験もたくさんします。

私が勉強していたTEACCHの地区センターでも、
よくポップコーンを作っていました。
 ポップコーンといっても、電子レンジでチンするだけのもの。
 調理と言えるかどうか、、、

当時は、自分たちで写真を撮って手順書を作っていました。

でも最近では写真はもっぱらクックパッドのもの。
ほんと、便利ですよね。
クックパッドの方がTEACCHから学んだのかな?


最近凝っているのは、手打ちうどん。
10人中10人が「おいし〜〜〜い」と感動してくれます。

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見てわかるようにする、
デジタル文化が、それを容易にしてくれました。

さて、私も家族にごちそうしようっと。

万華鏡

年度末、年度始めのバタバタで、気づいたらもう5月。

最近生徒たちと作っているのが、万華鏡。
10年前に大枚1万円で買った万華鏡に、かなり近いものができるようになりました。

わたしひとりの力ではありません。
こどもたちが行なう偶然や、
大人には考えもつかない突飛なアイデア、
大人から見たら失敗に見えること、
そんなことの積み重ねで、ものすごくおもしろいものができるのです。

手順書どおり、設計図どおりに作ることができれば、嬉しいものです。
でもおもいきって自分流にアレンジしてできた時の喜びは、
それ以上の自信を、こどもたちにもたらします。

大人の役目で一番楽しいのは、
こどもがやりたいことを実現する、その手伝いをしてあげることですよね。

   下の写真は、中学生の作品。
   万華鏡の本体からオブジェクトまで、すべて作りました。
   鏡の組み合わせ方も、それぞれ異なっています。
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   下の写真は「着せ替え万華鏡」
   まだ鏡を組み合わせるのが難しい生徒たちが、
   オブジェクト部分だけを作ったものです。
   これらを、ひとつの万華鏡につけかえて楽しみます。
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   下の写真は、家族に見せるために家に持ち帰ったもの。
   後日メールで送ってくれました。
       
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これからどんな意外なものができるのだろう。
本当にたのしみです。

        

毛糸のポンポン

2月8日は、すごい雪でした。

寒い冬は、毛糸で何か作りたくなります。
最近買ったのが「ポンポンメーカー」
今までボール紙に巻き付けて作っていたのですが、
どうしてもきれいに丸くなりません。

そこで見つけたのがコレ ⇨ 
DSC02109

ちょっとした工夫さえすれば、だれでもまん丸のポンポンが出来上がり。
すぐれものです。
ただこの「ちょっとした工夫」というのが、
さすがアズなんですね。

使わない部分をゴムで止めて持ちやすいようにしたり、
平均に巻き付けることができるようにマジックで色をつけたり、

ここでもしっかり構造化のアイデアを使います。 
DSC02110



そしてできたのが、大きさも色も様々なポンポンたち。
DSC02111








5人の女の子たちの作品です。



昨日は、おもちゃマニアのMちゃんが教えてくれた「ハム太郎のぽんぐるみ」を参考に、
こんなかわいいハム太郎を作りました。
DSC02112
3人がかりで作ったのですが。楽しかった〜



結晶ツリー

オーナメントに続いて、尿素の結晶ツリーを作りました。
捨てることが苦手なこどもたちが多いので、
基本的には、作ったものは持ち帰らせません。
でも、結晶だけはできるまでに一晩かかるので、
持って帰らざるを得ません。

以下は、生徒達の家庭から届いたツリーの画像です。
洗濯のりや洗剤の微妙な量で、結晶のでき方が変わるのがわかって
おもしろいです。

みんな、どんなクリスマスを過ごしたのかなあ?

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最後の1枚はお正月飾りに雪を積もらせたもの。
これはまたこれで、きれいですよね。
 (あ〜 どうしても画像を回転させることができない。
          せっかく送ってくれた方、ごめんなさい)


平成25年のアズは、これでおしまい。
来年も、よろしく。

魚の解剖

つねづね感じていることですが、
個別級で学習していると、
通常級の生徒に比べて、経験の幅が狭くなりがちです。

6学年もの生徒たちがいるので、仕方がない面もありますが、
せっかくの二度とないこども時代です。
もっと驚きや感動を味あわせてあげたいと思うのです。

自立課題だって、できればよいというものではありません。
訓練ではないのですから、やはり楽しくないといけません。

ということで、このところ高機能の生徒に魚の解剖を体験させています。

臭いや触覚に過敏な生徒もいますが、
どうしても魚にさわれないという生徒は、
今のところ、ひとりもいません。
興味が感覚過敏を上回る、あるいは
興味関心で、感覚過敏を乗り越えていることがわかります。

そして不思議なことに、生徒によって毎回新しい発見があるのですよね。
写真の標本は、アジの浮き袋をほぼ原型のまま取り出せたもの。

この他にも、アジの脳をこれまた原型のまま取り出すことに成功した生徒もいました。
それは感動的でした。
      
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解剖の後は、もちろん刺身にしていただきま〜す。
これはさすがに食べられない生徒もいますが、これは仕方がない。
私がおいしくいただきます。

クリスマスのオーナメント

今年の年末は、クリスマスツリーのオーナメントを作ることにしました。

それぞれのこどもの能力や興味に合わせて
いろいろなものを作ることができるので、
便利です。

まずは、デンマークのオーナメント「ユーレヤータ」
これは小学生以上の女の子向けの教材。
非常勤の大久保さんのお母様に教えていただきました。
さらにデンマークのサイトを検索すると、
なんと! 27個もの型紙が掲載されていました。
       
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それからこれは私のアイデアですが、
卓球ボールにきれいな画鋲をさしただけのオーナメント。
手作業のよい練習になるし、出来上がりもきれい。
久々のヒット教材です。
あらかじめ卓球ボールに印をつけておけば、
あとは画鋲をさすだけなので、ローファンクションのこどもたちにもできます。   
        
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そしてLa-Qで作る☆。
La-Q入門期のこどもにピッタリです。

来週から、ハイファンクションの男の向けに
尿素で雪を作るつもり。

みんなで飾ったツリーで、ハッピーな新年を迎えたいと思います。


めくり式手順書「ズーブ」

わたしたちは何かものをつくる時に、手順書を使いますね。
おりがみ、ブロック、お料理、編み物、プラモデル、、、
ゲームのマニュアルや電化製品のセッティングにだって使います。

今回は、一番よく使う「めくり式手順書」を紹介します。
このところよく使っているのが
「ズーブ」というブロックの手順書。
できあがり見本やリスト式の手順書よりも、はるかにわかりやすいです。
             
                 ▶をクリック



写真+ひとつひとつの指示を使う場合もあります。

どちらにしても、自分でわかってできた!
という喜びを感じてほしいと願っています。


頭をやわらか〜く

おもしろいブロックを手に入れました。
名前は「Wegits」 ウェジットとでも読むのでしょうか?

こどもは基本的に「積む」ことと「はめこむ」ことが大好き。
その2つを満足させる、優れたおもちゃです。
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中高校生や大人は、より複雑な組み合わせ方を工夫することもできます。      
   
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大小の四角を組み合わせるだけなのですが、
思考がかたいと、なかなかうまく積めません。
横においたり、縦においたり、浮かせたり、はめ込んだり、
         頭をやわらか〜くして、
ものごとを、今までとは違った角度から見る楽しさを味わってほしいと思います。
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こどもに関わる私達みんなに、それを楽しむ力は必要なのですけれどね。








アメーバスライム

鎌倉に住んでいるS君に教わって、
湘南海岸で、砂鉄を採ってきました。
目的はアメーバスライムを作ること。

以前から作ってみたかったのですが、砂鉄と強力磁石が手に入らず、
実現していませんでした。

それが今回、砂鉄が手に入り、
超強力磁石も、100ショップで見つけました。
これはもう作るしかありません。

作ってみての感想。        
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たのし〜〜〜〜い。
特にスライムが首をもたげるところは、何度見ても飽きません。

あと工夫するとすれば、もう少しスライムの動きを軽快にすること。
こどもたちのアイデアをかりれば、きっとまたこの問題も解決するでしょう。
誰から、どんなアイデアが飛び出すでしょう。



新学期

平成25年度が始まりました。

 今年は、あの子のどんないいところを見つけられるかな?

   毎日いっしょうけんめい考えるから、楽しみにしていてね。

       Pasted Graphic


ところでまたいくつか教材が増えました。

ひとつは、「ヨドバシカメラ」で見つけたスケルトン君。
   作ること自体は、手順通りに作る練習を重ねてきている子どもたちには簡単です。

   
でも肩甲骨がこんなに平らだなんて知らなかった。
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   頭がこんなに重いことも知らなかった。
   テレビでいろいろな情報は手に入るけれど、
   やっぱり自分の手を動かして、実感して、工夫してみることは大切です。



    仲間のハンド君は、骨が苦手で理科の交流学習が心配な、
    中2のH君に 
Pasted Graphic
   
    組み立ててもらいました。
    すごい顔でさわっていましたが、
    こうして少しずつ克服してくれるといいな。





もうひとつは、旅行先で見つけたハリガリジュニアです。
   ジュニアはオリジナルよりも簡単です。
   いわゆる早押しゲームなのですが、
   こどもたちは速い! でも集中が持続するのは大人の方。
   結局、カメさんの勝ちです。   
   
    

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マス・スマート

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「ゲーム」という言葉だけで緊張してしまうRちゃん。今日は、そんなRちゃんの口から思いがけない言葉が!
 「先生、この次は本番にしようね。」
 今日のは計算練習。だから、縦と横だけしかつなぐことができないカードも、
 ななめつなぎOKにしました。勝ち負けは、決めません。
 でも次回はちゃんとしたルールでゲームしよう、勝ち負けを決めよう、というのです。

 まだ1年生になったばかりなのに、えらいなあ。
 結果がどうなるかわからないゲームに取り組める、ということは、
                   こころが安定している証拠です。
                   今はそれで十分。

 次回が楽しみです。
 もし負けてくやしくて、自分をなだめることができなくても、やっぱり今はそれで十分だよ。

スナップ・サーキット

このところ凝っているのが「スナップ・サーキット」というアメリカの科学遊び玩具。
対象年齢8〜108才ですって。

ことばはほとんど出ないけれど、設計図を見て作ることが得意なY君は、プロペラを飛ばして大喜び。
少し複雑な回路も、設計図を見ながら組み立てていくことができます。
「見る」力の強さは、彼の成長の原動力。
この力を十分発揮させてあげることが、まわりの大人の役目です。

設計図なんていらないのがH君。
音の出るICパーツは仕組みが複雑なのですが、
INやOUT、+や−を考え、スピーカーのつなぎ方を工夫し、、
オリジナル回路を作ってしまいました。
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こうやったらこわれるかも、、などと恐れずに、とにかくつないでしまいます。
こわれてしまったら、それでまたひとつ勉強できるので、まっいいか。
自閉症のこどもはなるべく失敗させないように、と考える場合もありますが、
失敗してもOKな力を育てることもまた大切なことです。

一度作った回路のパーツを別のパーツに置き換えて実験する論理派は、
二人のK君。
そうして各パーツの働き(抵抗、光センサー、振動センサー、、)を
確認していきます。
ちなみにICパーツの仕組みは、電気が専門のひとりのK君のおとうさんに来ていただいて
教えてもらいました。ありがとうございます。

今持っているのはJr.バージョン。
もっと上のバージョンを買おうかなあ。
思案中です。

自由に作る

見本通りに作品を作ることが得意な子、自由に作ることが得意な子、
そのことについても、こどもたちはいろいろです。

R君は、自由に作ることが得意。
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ジオマグで、こんなオブジェを作りました。
名付けて「レインボータワー」
すごいなあ。
何か意味ある形にしないと不安な大人には、絶対にできない作品です。
R君の発達にはでこぼこがあるけれど、私の発達にもでこぼこがある。
みんな同じ。
「でこ」を認められて、「でこ」に自信を持って大きくなっていけばよいのです。

Pasted Graphic 2

Mちゃんは反対に、見本通りに作ることが得意。見本がないと不安になることも、、、
でも今日は、妹さんと一緒に自由に家を作っていきました。
こういうこともできるようになったのだなあ。感慨深いです。
Mちゃんに誘われて、おかあさんも家つくり。
みんなの家を集めたら、こんなニュータウンになりました。

夏休み明け

毎年のことですが、夏休み明けのこどもたちは快調です。
自由時間が長いのもいいけれど、
きっちり学習するのもまた、楽しいのでしょう。

    はじめの写真は「アイロンビーズJr.」
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    1ピースの直径が1cmもある、ジャンボアイロンビーズです。
    小さいパーツがたくさんあると感覚遊びになりがちなAちゃんも大丈夫。
    透明板の下絵の上に並べて、スイスの国旗を作りました。


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次の写真は「リンカーンログ」
ログハウスの模型のようなものです。
K君、写真の手順書を見ながら、一所懸命作りました。
2頭の馬にまたがるおじさん、かっこいいぞ。




炭酸飲料

重曹とクエン酸で、炭酸飲料を作るのに凝っています。
2種類の粉を混ぜるだけでシュワシュワ〜。

電子はかりを使ったり、
紙を使ってペットボトルに粉を入れたり、
化学式に関心を持ったり、
勉強できることがいっぱい。

砂糖多めに、少なめに、、
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もう少し酸味をきかせて、、、う〜ん おいしい。
スーパーから重いペットボトルを下げてくるよりもずっとラクだし、安い、でしょう?

と、いい気になっていたら、
算数が大得意な生徒さんがササッと計算して、、、、
「先生、これだと家で使っているスポーツドリンクの素の方が安くつきます。」ですって。
そうっかあ。すごいなあ、君。
算数ができるって、ホント尊敬しちゃいます。