発達相談室アズ

   Be happy as an AS boy/girl.

成長すること

アズでは、こどもたちに会える頻度は月に1、2回。
夏休みなどもあり、学校の先生方やお母様たちと比べると少ないですね。

会う回数が少ないこともあり、
接する時間をとても大切に思っています。

そんな中、「わー、すごい。こんなこともさらっとできちゃうんだ。いつのまに?」
など、感動させられることがよくあります。

こどもと向き合うことが生活の多くの時間を占めているお母様方・・・・
日々、目の前の課題に追われて、
こどもの小さな成長に気づくことができずにいることも、ありませんか?

そんな時、こどもの生まれた頃のアルバムなど見返したりして、
自分たち親子を客観的に見る時間があると、やさしい気持ちになれるかも。

横浜市の教育委員会が行なう学習支援員育成活動での講義で、
明星大学の星山教授は

  
「人間は一生発達し続けます」

と言われています。(もちろん私達も、その親も)

アズでは、これからも、こどもたちの一歩ずつの伸びに気付き、
ともに喜び寄り添っていきたいと思います。          (田尾)

ちょっとお知らせ

音を楽しむことは日々の暮らしに彩りを添えてくれますね。

 アズでも遊んだことがあるかな、ミュージック・メーカー。
 手先があまり器用でなくても、難しい五線譜が読めなくても
 気軽に音を楽しみながら曲を弾くことができます。

31bj13AkGGLアズで使っているミュージック・メーカー



 先日、用事で都内に出かけました。
 青山通りを歩いていたら、
 偶然「ヘルマンハープ」のお店を見かけて、入ってみました。

 原理的には教室にあるものと同じで、
 楽譜を挟み込んで弦をはじく演奏法の楽器です。
 
 ドイツのヘルマン・フェー氏が1987年、
 ダウン症の息子アンドレアスさんのためにヘルマンハープを開発しました。
 きちんとした楽器なんですね。

 今、ヨーロッパや日本でもバリアフリーの活動が広がっているとのことです。
 お店の方が弾いて下さいましたが、チエンバロのような音色でした。

 毎月一、二回入場無料のミニコンサートを開いているとのことですので、
 興味のある方は覗いてみると良いかもしれません。     (田尾)


 
 今月の予定   11月23日(日)  開場13:45
                    開演14:00  (15:00終了予定)
          日本へルマンハープ振興会会員  蒲生好永 蒲生聡子
                                 定員15名
          03-6427-1598  ヘルマンハープ青山店  青山学院大学向かい
                                   渋谷区神宮前5-51-8
                                   ラ・ポルト青山1階

                  
ヘルマンハープPasted Graphic

                             

クックパッド

アズでは、調理や実験もたくさんします。

私が勉強していたTEACCHの地区センターでも、
よくポップコーンを作っていました。
 ポップコーンといっても、電子レンジでチンするだけのもの。
 調理と言えるかどうか、、、

当時は、自分たちで写真を撮って手順書を作っていました。

でも最近では写真はもっぱらクックパッドのもの。
ほんと、便利ですよね。
クックパッドの方がTEACCHから学んだのかな?


最近凝っているのは、手打ちうどん。
10人中10人が「おいし〜〜〜い」と感動してくれます。

b1a13e23a4998e1a8a0d2fadb72a087b d4e1ce2a2f514e111d1c4e64a5b967ac 9d058d39b6fd6eb87ed24e1d0988e5c6 5309f4b10c9cdbf4571d176b1f4d9ac5 f16d3b7cb0dba4713abdc248cc577bdc a3c95c5c8c4617416d1d275c1b8af626 48387442a2ef158f74a9279e0f20ca62

見てわかるようにする、
デジタル文化が、それを容易にしてくれました。

さて、私も家族にごちそうしようっと。

T君がしゃべった

1年半前ここに登場したT君(小6)が、ついに話せるようになりました。
先日(2014年5月)発した一番長い文は
  
  「キーボード見てもいいですか?」

ここまでの道のりを見ると、、

2013年 7月  ひらがな単語が書けるようになった。

2013年 8月 「バ」のみ発音  この「バ」は「番田(駅)」の「バ」


2013年 9月 「バ・ン・ダ」「フ・ダ」と発音  両方とも駅名

2014年 1月  いきなり、、ひっきりなしにしゃべる
          「ハチマンヤマ マチダ ツウカ 3コ オヤスミ、、」
 
2014年 3月  「ヤケド アツイ シマウ オワリ ステル、、」

2014年 4月  3語程度をつなげて話す。
          「オトナニナッタラ イタイ! コンドステル、、」

2014年 5月  「キーボード見てもいいですか?」

生まれて初めて発した言葉が「ママ」ではなく「番田」だったなんて
いかにもT君らしいです。
しかもまず文字が書けるようになり、その後ことばが出るとは。

自閉症の子の発達は、まさに
非定型です。

実は今もうひとり、
6年生になって初めて自分のフルネームを言えることができた子がいます。
このM君の場合、大好きなことは「JOY POLIS CARROZZERIA Sammy,,,」
などのロゴです。
話はできないけれど、パソコンのタイプはできるのです。
彼も「言いたいこと」ができてきて、「伝えたい」気持ちになってきたようです。

この「伝えたい」気持ちを教えることは本当に難しいです。

わたしたちにできることは、
徹底的に本人の好きなことや興味のあることにつきあうこと。
「発語」にこだわる必要はありません。でも
「伝えたい」大人であることには、こだわりたいと思います。

こどもが「伝えたい」「わかってほしい」と思える大人に
わたしたちは なっているのだろうか。
「伝えたい」気持ちがまだ「タネ」のままのこどもをみると、
そう反省させられます。




万華鏡

年度末、年度始めのバタバタで、気づいたらもう5月。

最近生徒たちと作っているのが、万華鏡。
10年前に大枚1万円で買った万華鏡に、かなり近いものができるようになりました。

わたしひとりの力ではありません。
こどもたちが行なう偶然や、
大人には考えもつかない突飛なアイデア、
大人から見たら失敗に見えること、
そんなことの積み重ねで、ものすごくおもしろいものができるのです。

手順書どおり、設計図どおりに作ることができれば、嬉しいものです。
でもおもいきって自分流にアレンジしてできた時の喜びは、
それ以上の自信を、こどもたちにもたらします。

大人の役目で一番楽しいのは、
こどもがやりたいことを実現する、その手伝いをしてあげることですよね。

   下の写真は、中学生の作品。
   万華鏡の本体からオブジェクトまで、すべて作りました。
   鏡の組み合わせ方も、それぞれ異なっています。
DSC02123 DSC02124 DSC02125

   下の写真は「着せ替え万華鏡」
   まだ鏡を組み合わせるのが難しい生徒たちが、
   オブジェクト部分だけを作ったものです。
   これらを、ひとつの万華鏡につけかえて楽しみます。
DSC02126 DSC02127 DSC02128

   下の写真は、家族に見せるために家に持ち帰ったもの。
   後日メールで送ってくれました。
       
get-attachment.aspx

これからどんな意外なものができるのだろう。
本当にたのしみです。

        

気持ちを切り替える

 「ほんのちょっとしたことで、暴言をはいたり物を投げたりするんです。」
 「すぐに『死んでやる』『ボクなんかいない方がいいんだ』って言うんです。」
 「そうしてひと暴れした後は、何事もなかったようにケロッとしているのだからイヤになります。」

小学校、あるいは中学校の2年生頃までは、こういうことが本当に多くあります。

そんな中のひとりだった中3のK君。
小学校の頃は、イライラし始めると30分近くもトイレにこもることがザラでした。
でも今日は、、、
1分間机にうつぶせになって、ハイおしまい。
なにかふっきれたような顔で勉強続行。
見事に1分間で気持ちを切り替えることができました。
すごい!

彼の親御さんや私がしてきたこと、それは
・混乱した時にそっとしておくこと
・あとで思い出させたり責めたりして、恥をかかせないこと

即効で身につくソーシャルスキルも勿論あるけれど、
深いところの気持ちって、数回のトレーニングで変わるなんて簡単なものではない。
実は、こんな日々の信頼関係を築くことが
結局は長持ちする、本当のソーシャルスキルトレーニングなんだって、
しみじみ感じさせられたひとときでした。


毛糸のポンポン

2月8日は、すごい雪でした。

寒い冬は、毛糸で何か作りたくなります。
最近買ったのが「ポンポンメーカー」
今までボール紙に巻き付けて作っていたのですが、
どうしてもきれいに丸くなりません。

そこで見つけたのがコレ ⇨ 
DSC02109

ちょっとした工夫さえすれば、だれでもまん丸のポンポンが出来上がり。
すぐれものです。
ただこの「ちょっとした工夫」というのが、
さすがアズなんですね。

使わない部分をゴムで止めて持ちやすいようにしたり、
平均に巻き付けることができるようにマジックで色をつけたり、

ここでもしっかり構造化のアイデアを使います。 
DSC02110



そしてできたのが、大きさも色も様々なポンポンたち。
DSC02111








5人の女の子たちの作品です。



昨日は、おもちゃマニアのMちゃんが教えてくれた「ハム太郎のぽんぐるみ」を参考に、
こんなかわいいハム太郎を作りました。
DSC02112
3人がかりで作ったのですが。楽しかった〜



就労支援センターと就労支援

1月29日、戸塚就労支援センターの清水さんをよんで、
就労支援について学ぶ会を開きました。
お母さん方20名がアズに集結、狭い部屋が熱い思いでいっぱいになりました。
人生の大半を占める職業生活について、
とにかく相談するところがあるということは、なんと心強いことなのでしょう。

清水さんの話に加えて、
アズの非常勤スタッフであり、先輩お母さんでもあるふたりからも、
ドクターへのかかり方や就労移行支援、在学中にしておくことなど様々なアドバイスがありました。
これもまたすばらしかった。
本当に得難いスタッフです。
          
Pasted Graphic

どうか、こどもたちみんなが自分の良さを生かすことのできる
仕事につけますように。