発達相談室アズ

   Be happy as an AS boy/girl.

T君がしゃべった

1年半前ここに登場したT君(小6)が、ついに話せるようになりました。
先日(2014年5月)発した一番長い文は
  
  「キーボード見てもいいですか?」

ここまでの道のりを見ると、、

2013年 7月  ひらがな単語が書けるようになった。

2013年 8月 「バ」のみ発音  この「バ」は「番田(駅)」の「バ」


2013年 9月 「バ・ン・ダ」「フ・ダ」と発音  両方とも駅名

2014年 1月  いきなり、、ひっきりなしにしゃべる
          「ハチマンヤマ マチダ ツウカ 3コ オヤスミ、、」
 
2014年 3月  「ヤケド アツイ シマウ オワリ ステル、、」

2014年 4月  3語程度をつなげて話す。
          「オトナニナッタラ イタイ! コンドステル、、」

2014年 5月  「キーボード見てもいいですか?」

生まれて初めて発した言葉が「ママ」ではなく「番田」だったなんて
いかにもT君らしいです。
しかもまず文字が書けるようになり、その後ことばが出るとは。

自閉症の子の発達は、まさに
非定型です。

実は今もうひとり、
6年生になって初めて自分のフルネームを言えることができた子がいます。
このM君の場合、大好きなことは「JOY POLIS CARROZZERIA Sammy,,,」
などのロゴです。
話はできないけれど、パソコンのタイプはできるのです。
彼も「言いたいこと」ができてきて、「伝えたい」気持ちになってきたようです。

この「伝えたい」気持ちを教えることは本当に難しいです。

わたしたちにできることは、
徹底的に本人の好きなことや興味のあることにつきあうこと。
「発語」にこだわる必要はありません。でも
「伝えたい」大人であることには、こだわりたいと思います。

こどもが「伝えたい」「わかってほしい」と思える大人に
わたしたちは なっているのだろうか。
「伝えたい」気持ちがまだ「タネ」のままのこどもをみると、
そう反省させられます。