発達相談室アズ

   Be happy as an AS boy/girl.

家庭生活のためのチェックリスト(1) 場所の構造化

保護者の方からの相談で一番多いのが、
宿題や朝のしたく、入浴、片付けに
「とりかからない」ことです。
何度言っても始めない。
中でも宿題は、最悪。
時間を決めてものらりくらり。約束を書くといやがる。
ゲームばっかり。テレビの前から離れない。
言われれば言われるほど意固地になり、親はますますイライラ、、、、、

学校やアズなど、家以外の場所ではスケジュールどおりに動くことができるのに、
なぜ、家ではできないのでしょう?
親に反抗しているから? なまけものだから?

いえいえ、困った時はまず基本にかえることが大切です。

自閉症療育の基本中の基本であり
TEACCHの最大の功績「構造化」について少しずつ考えていきましょう。

<場所の構造化>
   ・食事の場所、遊ぶ場所、勉強する場所を分けてありますか?
   ・まわりに気が散るようなものが、置いてありませんか?
   ・家の中の、整理整頓ができていますか?
Pasted Graphic 1

自閉症の人はすべての面で「1対1」の考え方をします。        Pasted Graphic
だから「学校=勉強する場所」
   「家 =くつろぐ場所」
であり、
   「学校ー勉強する場所 且つ くつろぐ場所」は難しいし
   「家 ーくつろぐ場所 且つ 勉強する場所」も難しいのです。

別に自閉症の人だけではありませんよ。
定型発達の大人だって、家に持ち帰って仕事をするのは至難の業。
持ち帰っただけで、結局やらずじまいなんていうこと、ありませんか?

それをどうしてこどもが、しかも自閉症という課題を抱えた子が簡単にできようか!
まずは、「すご〜く難しいことなんだ」ということを、わかってあげましょう。
そして生活全体を、点検してみましょう。

「難しい」という前提にたてば
 ・宿題ははまっ子で済ませてくる
 ・テスト勉強は塾に任せる
 ・楽勝でできる宿題だけ、出してもらう
 ・学習机の横にパソコンがあるなんて、もってのほか
 ・勉強道具しかない場所を用意する

などという具体的な方策をたてることができます。

できないことを「心の問題」にしていると、お互いにイライラします。
できないことを「特性の問題」にして共感し、一緒に考えていくと、こどもは伸びます。